飲食業界における「青」
- Genki Itani
- 2020年10月21日
- 読了時間: 3分
かつては日本でも販売していたゲータレード。
日本でもそこそこ売れていましたが、ある商品の出現によって状況が変わりました。
ポカリスエット。
食品関連商品ではタブーとされていた「青」をメインカラーに使うという離れ業をして、スポーツドリンク業界でナンバーワンになった名商品。
さらに、アクエリアスという協力ライバルが出現し、
以降2強状態が続き、ゲータレードはついに日本市場撤退へ。
ご存じの通り、アクエリアスもメインカラーは「青」。
ちなみに、アクエリアスはシンガポールなどのアジア市場では
“炭酸”入りです。
(日本でも最近アクエリアス スパークリングが期間限定で発売されたみたいですね)
シンガポールでナンバーワンスポーツドリンクと言えば100PLUSで、
こちらも炭酸入りで、
2番手のH-TWO-Oも主力商品は炭酸無しですがスパークリングも出しています。
この2商品以外、青を基調としたデザインで売れたもの、というか商品がそもそも非常に少ないです。
そもそもなぜ食品業界において青が敬遠されるかと言うと、青は食欲を促進しない色だから。一般的に、暖色系が好まれます。
で、世界に目を向けると、青で挑んで業界のジャイアントに並ぶヒット商品となったものもあります。
そう、ご存じ「ペプシ」。
あんな真っ青な缶のデザインでは売れるわけがない、誰もがそう思ったそうですが、
見事コカ・コーラの独壇場を脅かすまでの存在となり今日に至ります。
チャンレジャーからリーダーへの変革を見事遂げました。
(しかしながらペプシに関しては、「ペプシパラドックス」という有名な逸話があり、商品名を隠して味の比較だとペプシを選ぶけど、商品名を出すとコークを選ぶ、つまり、人はバイアスによって意思決定しているという事)
で、何が言いたいかというと、数日前に買ったゲータレード。
いつもはそれこそポカリか、最近販売されたゲータレードのシトラスなんとか(ポカリアクエリに近い色とテイスト)
を買っているのですが、スーパーに無かったので、仕方なくブルーボルトという青を。
その他のラインナップは、色だけで言うと、赤、オレンジ、黄色、紫、あと緑もかな。しかも原色みたいな色味。
何と言うか、CMYK全て揃ってます、みたいな。
(紫は黒にも見えるくらい濃い紫)
青以外はかろうじてフルーツ名ないし食べ物のワードがテイスト名に入っていて色との整合性も取れていますが、
ブルーボルトのみ、一体なんだか良く分からないです。笑
昔アメリカで学生時代、
「インスタントラーメンの“オリエンタルフレーバー”って何だ?ゲンキ」
と冗談で言われたことがありましたが(実際は醤油っぽい感じ)、
それよりも実態が掴めない意味不明なゲータレードの戦略が、
気になった次第です。

Kommentare